SNS世代が詐欺のターゲットに? 被害者の“56%”が20~30代、「情報不足」と「恐怖」が原因か
SNS世代ならではの原因? 実態調査で判明
特殊詐欺の被害が若者世代にも広がっています。トビラシステムズ社がこのたび、アンケート調査の結果を公表。詐欺被害に遭った人の56.2%が20~30代の若年層であることなどを指摘しています。
特殊詐欺といえば高齢者が主な被害者というイメージがありましたが、最近では若い世代の被害が急増しています。同社は、警察庁の発表資料などを踏まえた実態調査を実施。詐欺電話で金銭的被害を受けた人の56.2%、だまされかけた人の56.3%が20~30代だったことが判明しました。
特に「警察官をかたる詐欺」の被害が若年層で急増しており、携帯電話への架電がきっかけとなるケースがほとんどです。警察庁によれば、2025年の警察官をかたる詐欺の被害額は5月時点で総額316億円に上っています。
なぜ若い世代が詐欺の標的になっているのか。同社の調査によると、20~30代がだまされた主な理由は「怖くて逆らえなかった」「パニックになった」「対応を急かされた」など、恐怖や不安といった感情に起因するものが多いことが分かりました。
また、警察官をかたる詐欺が増えていることを「知らない」と答えた人は20代で45.4%に達し、年齢が低いほど認知度が低いという結果も出ています。若者世代の情報収集はSNSが中心となっていますが、詐欺に関する情報を「特に得ていない」と答えた人の65.8%が20~30代でした。
警察庁によると、携帯電話への詐欺電話は2025年1月から5月までの間に4倍に増加しています。警察官をかたる詐欺では国際電話番号を悪用した手口が多く、携帯電話での対策も重要です。
詐欺から身を守るためには、電話で「お金」や「キャッシュカード」の話が出たら詐欺を疑うこと、不審に思ったらすぐに電話を切り、家族や警察に相談することが大切です。また、国際電話の着信拒否サービスなどの活用も効果的な対策と(…続きを読む)。