LINEに誘導されるSNS詐欺、対策の鍵は「通報」

LINEヤフーは7日、SNSを悪用した各種詐欺被害の動向と、「LINE」アプリで実施している不正対策について説明する報道関係者向け勉強会を実施した。
近年、SNS型投資詐欺やニセ警察詐欺など、SNSを悪用した犯罪が深刻化している。警察庁の統計によると、2025年のSNS型投資詐欺の認知件数は9,538件で、前年から48.7%増加した。被害額は46.3%増の約1,274億円。ニセ警察詐欺の認知件数は10,936件、被害額は約985億円にのぼる。
SNS型投資詐欺では、SNS上のバナー広告やダイレクトメッセージ(DM)を入口に接触し、LINEなどの連絡ツールへと誘導して金銭を騙し取る手口が多い。LINEが最初の接触手段になるケースは比較的少ないが、SNSからLINEへ誘導される割合は非常に高く、被害時の連絡ツールの96%がLINEだという。
LINEヤフーはこの結果について、詐欺では各国で最も利用されている連絡ツールが犯罪の手段として悪用される傾向があり、日本ではLINEが標的になっていると説明した。
同社が実施した、SNS型投資詐欺やニセ警察詐欺に関するユーザー意識調査では、7割以上が「自分は騙されない」と回答。過去の警察庁調査でも、実際の詐欺被害者ほど事前に「自分は被害に遭わない」と考えていた傾向があり、同社は過信への懸念を示した。
また、怪しいアプローチを経験した人のうち6割以上が、面倒、意味がない、機能の場所や存在を知らないといった理由で、報告や通報を行なわなかったという。
不正対策では「通報」が重要
LINEヤフーは23年頃から本格的な不正対策に着手し、25年には常設の不正対策チームを立ち上げた。同社は、詐欺の流れを「犯人との接触前」「当初接触ツール」「連絡ツール」「被害発生後」の4段階に分けて対策を進めている。
接触前の段階では、啓発サイトの作成や関係機関と連携した注意喚起を実施。当初接触ツールへの対策では、なりすましアカウントの排除や広告審査の厳格化により、不審な詐欺広告のLINE内流通を抑制している。
