「Amazonプライムデー詐欺」に注意、セール前後の被害80%増
サイバー犯罪者が狙うのは常に「金銭と人の集まる場所」である。そのため、Gmail アカウント、Microsoft Windows、最近ではフェイスブックのパスワードを標的とした攻撃が多発している。オンライン小売大手のアマゾンも例外ではない。今年のプライムデーが米国時間7月に4日間開催されると発表された時点で、ハッカーたちはすでに悪質な計画を進めているはずだ。実際、昨年のプライムデーでは攻撃件数が前年比で80%増加した。一方で、アマゾンは対策を整えている。以下に知っておくべきポイントを示す。
■執筆中に詐欺電話がかかってきた
私が今年のハッカーたちの計画について書いているこの記事の執筆中に、筆者のもとに「iPhone 13を注文なさいましたか?」と尋ねるアマゾンを装った詐欺電話がかかってきた。これこそまさに、アマゾンが警告している種類の脅威である。当然ながら、私は騙されなかったし、これから述べるアマゾンのアドバイスに従えば、あなたも騙されることはないだろう。
■2024年にはプライムデー詐欺が80%増加、アマゾンが注意喚起
米アマゾンはプライムデー2025を米国時間7月8日から11日に開催すると正式に発表しており(日本のプライムデー2025は7月11日?7月14日の4日間)、その前後には同様の電話やフィッシングSMS、メールが増加すると予想される。
アマゾンの広報担当者は「セール中は消費者が警戒心を緩めがちになり、詐欺被害に遭いやすくなります」と指摘する。実際に「2024年プライムデー前後の数週間で、アカウントに問題があると偽るなりすまし詐欺の報告件数が80%増加した」というデータを同社は有している。
筆者のケースと同様に、主な手口はアマゾンサポートを装い、「注文」「アカウント」「支払い」に問題があると警告するものだ。「電話によるなりすまし詐欺は、昨年のプライムデー期間中に倍増しました」と同社は警戒を促している。
■アカウント詐欺を防ぐためのアマゾンからの具体策
アマゾンはプライムデー2025の前後に安全に買い物をするため、以下のアドバイスを行っている。
詐欺を防ぐためのアドバイス
- 利用OSや公式アプリ『Amazon ショッピングアプリ』の最新版を利用する(Androidアプリ、iOSアプリ)
- 購入状況の確認は必ずアマゾン公式アプリまたは公式サイト上で行う
- SMSやメールで届いたメッセージに返信したりリンクをクリックしたりしない
- アマゾンを名乗る電話があっても、自分のアカウント情報やクレジットカード情報などを伝えない
- アマゾンが支払いを求めるのは公式アプリまたは公式サイト上のみであり、メールや電話では一切支払いを求めない
- 詐欺師が偽の緊急性を演出しても慌てず、一度深呼吸してから上記を確認する
- アマゾンがギフトカードの購入を求めることは決してない
- 2段階認証(二要素認証、2FA)を必ず有効化する
詳細な詐欺対策や被害報告の方法については(…続きを読む)。