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SNS型詐欺、スマホで「一人で完結」周囲も気づかず膨らむ被害

SNS型詐欺、スマホで「一人で完結」 周囲も気づかず膨らむ被害

 手のひらのスマートフォンで多額の金銭をだまし取られる――。そんなSNS型の詐欺被害が深刻化している。ある捜査幹部は「1人で完結してしまうので、周囲の人が被害に気づきにくい」と対策の難しさを指摘する。

 SNSなど非対面でやりとりし、投資名目や恋愛感情を抱かせて金銭をだまし取る。そうした犯罪を「SNS型投資・ロマンス詐欺」と警察庁が分

SNS型詐欺、特殊詐欺と比べても…

 同庁のまとめ(暫定値)では、24年に把握した被害件数は1万164件、被害額は約1268億円で、ともに前年の2・5倍超。北陸3県でも前年から膨らんだ。

 一方、オレオレ詐欺や還付金詐欺で知られる「特殊詐欺」の被害件数は2万987件、被害額は約722億円。既遂1件あたりの被害額はSNS型が1247万円余りで特殊詐欺(約350万円)の約3・5倍だ。

 SNS型投資詐欺の典型的な手口は次のようなものだ。

 SNSに「グループ」への招待が届く。参加すると、投資にまつわるやりとりが繰り広げられている。FXや株式投資を勧められ、承諾すると「指南役」などを紹介され、投資の入金口座を指定される。入金すると、アプリで投資の「もうけ」も確認できる。だが、お金は詐取されていた――。

 石川県警組織犯罪対策課の担当者は「SNSでは、だまされていることに家族らが気づきにくい。ネットバンキングで送金を求められると、周囲から送金の行動も見えにくい」と被害を食い止める難しさを話す。

類し、2023年分から全国の被害状況を公表するようになった(…続きを読む)。