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AIと詐欺師が生み出した新たな職業「AIフェイスモデル」と分業化するAI詐欺、年間約6兆円に達する詐欺産業の収益

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AIと詐欺師が生み出した新たな職業「AIフェイスモデル」と分業化するAI詐欺、年間約6兆円に達する詐欺産業の収益

 FaceAppやSNOWといったスマホアプリに搭載されていた「フェイススワップ」機能を使って、友達と顔を交換して笑い合う。日本でも大流行したこの機能は、多くの人々にとって、未来的だが無邪気な遊びだった。だが、このリアルタイム顔交換と同じ原理の技術が、いま国際詐欺の最前線で武器として使われている。しかも、それに関わる「人材」がTelegramで公然と募集されているという。

「語学力必須」「写真送付あり」「1日100回のビデオ通話」などなど──。一見するとインフルエンサーやライブコマースの求人に見えるこれらの書き込みは、「AIフェイスモデル」と呼ばれる役割の募集要項だ。

 それは普通の職業ではなく、詐欺師たちに協力して、犯罪行為の一部を担うというもの。米WIRED誌が2026年3月に公開した調査報道は、AI時代の詐欺が生み出した、異様な労働市場の実態を明らかにしている。

 FaceAppが2017年に登場したとき、「自分が80歳になったらどんな顔になるか」を試せるAIフィルターが世界中で話題になった。韓国発のSNOWも、リアルタイムの顔交換機能で日本の若者を中心に爆発的な人気を集めた。Refaceのように、映画の名場面に自分の顔をはめ込めるアプリも次々と登場し、顔を「差し替える」技術はスマホ1台で誰もが遊べるカジュアルなエンターテインメントとして定着していった。

友達との「顔交換」が、詐欺師の武器になるまで

 記事に登場する、ベトナムのサイバー犯罪対策NPO・ChongLuaDaoの調査員Hieu Minh Ngoによれば、詐欺組織は募集したモデルにフェイススワップ用のソフトウェアを提供し、モデルの顔をリアルタイムで別人に変換してビデオ通話に臨ませる。

 被害者が「本当に実在する人物と話しているのか」をビデオ通話で確かめようとしたとき、生身の人間の表情や声のトーン、即興の受け答えで相手を信用させる。つまり別人の顔で「体と動きと会話を担当すること」、それがモデルの役割だ。

 そんなのAIですべて生成してしまえば良いではないか、と思われたかもしれないが、完全なAI生成映像ではぎこちなさが残り、被害者に見破られるリスクがある。かといって、顔を盗んだ実在の人物がビデオ通話に応じてくれるわけもない。AIだけでは代替できない「人間らしさ」、つまり微妙な表情変化、間の取り方、突然の質問への対応を提供できるのは、生身の人間だけだ。詐欺組織はこの隙間を埋めるために、わざわざ「人材募集」を行っているのである。

求人票が語るAIフェイスモデルの実態

 WIRED誌によれば、彼らが確認したTelegram上の数十のチャンネルには、世界各地からの応募動画や求人広告が並んでいた。それに普通の就職活動よろしく、世界中から求職者たちが応募するわけである。

 たとえば、24歳のウズベキスタン人女性Angelは、自撮り風のリクルート動画で英語、中国語、ロシア語、トルコ語の語学力をアピールし、カンボジアのシアヌークビルに到着したその日から働く意思を示していたという。彼女の応募書類には身長と体重の記載も求められており、すでに「AIモデルとして1年の経験がある」と自己紹介していたそうだ。

 求人広告の内容は具体的だ。6カ月契約で、毎日写真の送付が必要。ビデオ通話と音声通話、オーディオ・ビデオメッセージの作成が業務内容で、「1日約100回のビデオ通話」を求める募集もあった。

 別の広告では1日最大150回のビデオ通話が課され、「フィルターの使用は可だがウィッグは禁止」「画像はリアルに見えること」と指定されている。勤務時間は午前10時から午後10時で月に4.5日の休み。カンボジア勤務で「西洋風のアクセント」が(…続きを読む)。

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