「あと2票なんです」それって「アンバサダー詐欺」では…?友人からの“投票お願い”に絶対応じてはいけない理由

あと2票でアンバサダーになれる、と友人に頼まれたらどうする?
ここ1~2カ月ほど、Facebookなど上で急速に広まっているメッセージがある。細かい言い回しは異なるが、大体このような文面だ。
「こんにちは(絵文字) アンバサダーになるためのコンテストに参加しているのですが10票必要なのですが、すでに8票持っています。私に投票してもらえませんか(絵文字) 投票コードを送ってもいいですか?」
一見すると、知人が何かのイベントに参加しているように見えるこのメッセージ。「あと2票なら、自分が1票入れてあげよう」と思うかもしれないが、この実態は、乗っ取られたアカウントによる、典型的な詐欺メッセージだ。絶対に反応してはいけない。リンクをクリックせず、返信もせず、完全に無視することが最善の対応策である(その後にやるべきことは後述する)。
もしこのメッセージに返信したら、次に届くのは「投票のための認証コード」などを装ったフィッシング目的のメッセージだ。記載されたURLを開いたり、コードを入力したりすると、あなたのFacebookアカウントが乗っ取られてしまう、という展開が待っている。
この手口が特に厄介なのは、人の親切心を巧みに利用する点にある。「友人が困っているなら助けてあげよう」という善意の心理を突き、信頼関係そのものを悪用してくる。こうした行為は、SNSの特性を生かした悪質な手口と言えるだろう。
Facebookの前は、Instagramで流行していた
この「アンバサダー詐欺」は、半年ほど前にInstagramで流行したものが形を変えて再登場したと見られている。
Facebookというプラットフォームの特性と「アンバサダー」という言葉の響きが相性よく、しかもMeta社には実際に公式アンバサダー制度が存在するため、メッセージを信じたくなってしまうのも無理はない。Meta社の公式アンバサダーとしては、たとえば「メタクエスト3アンバサダー」といった実在のプログラムがある。こういった事情で、受け取った側は「本当にあり得る話かもしれない」と錯覚しやすくなる。
さらに巧妙なのは、乗っ取られた本人の使用言語を自動的に検出し、友人に対して自然な日本語でメッセージを送信する点だ。背後では生成AIによる自動翻訳が使われている可能性が極めて高く、従来、この手の詐欺の見分け方の定番だった「日本語が不自然だから偽物だ」といった判断基準は、もはや通用しない時代になっている。
乗っ取られたら、次はあなたが加害者になる
アカウントが乗っ取られると、あなたの友人リスト全員に同様のメッセージが自動的に送信される。つまり、あなたは被害者であると同時に、意図せず詐欺の加害側にも利用されてしまうことになるのだ。
この手口が極めて厄介なのは、信頼関係をベースにした感染型の拡散構造を持っていることである。しかも本人が知らないうちに次々とメッセージが送られるため、被害の発覚が遅れやすい。異変に気づいたときには、すでに複数の友人が同じように乗っ取られていることも珍(…続きを読む)。
