「ディープフェイク」悪用の詐欺が急増 日本人狙った事案は9倍
2026.10.21
米国のサイバーセキュリティー大手「Gen(ジェン)」は20日、人工知能(AI)を使って生成される偽動画「ディープフェイク」を悪用し、金銭などをだまし取ろうとする事案が、今年4~6月に日本で約5万1600件あったと発表した。前期(1~3月)に比べ約9倍に急増した。
著名人が投資などを勧めているかのように装う巧妙な偽動画をAIで生成し、SNSなどで拡散。偽動画を信じた個人から、金銭や個人情報をだまし取ろうとする。急増の背景には、AI活用で偽動画の生成が容易になっていることがあるとみられる。
ジェンのまとめでは、この手口は世界全体でも前期比約3倍に増えているものの、日本の増加幅はそれを大きく上回った。
日本で検出した約5万1600件のうち、約8割を日本語を使い日本の著名人などに似せたコンテンツが占めた。同社は「日本人を狙うのに特化した偽動画が拡大している可能性がある」と分析している。
ジェンが展開するパソコンやスマートフォン向けセキュリティーソフト「ノートン」などで検知し、ブロックしたサイバー攻撃の件数を集計した。
4~6月のフィッシング攻撃は前期比45%増の約1566万件、詐欺攻撃は約27%増の約2062万件でいずれも増加した。
SMS(ショートメッセージサービス)で宅配便の配送通知を装い、偽サイトへ誘導する詐欺も急増。この手口の約99%がグーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載した端末に集中していた。